こんにちは。eBay家庭教師の鈴木です。
今日は質問を頂いております。
「こんにちは。今日、eBayから”MC010”というタイトルのメールを受け取りました。以前、わたしは、重大な出品違反として、”MC999”の警告メールをeBayから受け取っています。また、わたしは何かやってしまったんでしょうか。」
これは、「あなたが、最近メッセージのやりとりをしたバイヤーのアカウントがハッキングされていた。よって、あなたのアカウントに何か問題がありませんか?」という確認メールです。
質問者さんに、何か心当たりがないかを尋ねたところ、「イタリアのバイヤーさんが発送先として、ロシアの住所を指定していました。ちょっと心配だったので、念のため、バイヤーさんに確認メールを入れました。すると、”私のロシアの友人宛なので、心配しないでね”と返信が来ました。もちろん、eBayやPayPalに発送先として登録されている住所でした。しっかり確認が取れたので、安心して商品を発送しようとしたら、PayPalから「未承認取引のケース」が上がりました。要はアカウントをハッキングし、本人になりすましていた、という事です。商品は、発送しませんでした。」という内容でした。
このバイヤーさんは、PayPalのみならず、eBayもハッキングされていた、ということになります。
では、eBayからのメール「MC010」について、解説をします。
eBayからのメール「MC010」とは、eBayアカウントに関する警告です。Account restriction(アカウントの制限)Unauthorized use of your account(未承認取引)などの種類が存在します。今回の場合は、タイトルにある通り、「Account Security Communication Partner Warning」、連絡を取り合ったeBayのメンバーに関するセキュリティ警告です。今回の場合、「最近、ハッキングされたeBayアカウントとコミュニケーションがあったようですが、あなたは大丈夫ですか?」という予防策のメッセージです。
もし、eBayからMC010のメールを受け取った場合は、該当のセラーやバイヤーとの取引内容やメッセージ内容で、問題があるものに関しては、eBayが示すメールアドレス「spoof@ebay.com」に報告をします。
(セラー側の場合)
今回のケースは、イタリアのバイヤーが指定した発送先がロシアであることを不審に思い、セラー側がバイヤーへ確認をしました。すると「確かに注文した」との返信を受け取っています。しかしながら、この時点で、既にバイヤーのアカウントはハッキングされていたのです。もし、商品発送前であれば、商品の発送はストップし、取引を中止します。eBayまたはPayPalを通じて、未承認取引のケースがオープンしていてば、返金をし、ケースをクローズします。万が一、発送してしまった場合でも、eBayまたはPayPalの発送先住所となっていれば、eBayまたはPayPalの保護プログラムにより、売上、送料の合計額は補償されます。
(バイヤー側の場合)
第3者になりすましたセラーからの購入に関するオファーには返信等は行いません。偽のeBayページでの購入や、eBay外での取引については、eBayで補償されません。また、セカンドチャンスオファーを装う詐欺も存在します。このようなメールを受け取った場合は、必ず、My eBay内のMessagesを確認します。もし、そのセカンドチャンスオファーのメールが本物であれば、eBay内のMessagesにも送信されています。
筆者自身も、同様のケースを経験しております。ドイツのバイヤーさんでしたが、発送先がロシアでした。よって、念のため、バイヤーさんへ確認したところ、きちんと返信もあったため、「問題ない」と判断し、商品を発送しております。
前述の通り、もし、発送してしまっても、eBayやPayPalの補償対象ではあります。しかしながら、調査に時間を要するため、ハッキングされたバイヤーさんがちょっと気の毒に感じたため、すぐに郵便局へ連絡して、いわゆる「差し戻し」扱いとしました。
ご存知かと思いますが、差出人の都合(本当は違いますが~苦笑)による「差し戻し」は、郵便料金は返還されず、更に、差し戻し手数料も発生します。
この事を、PayPalのカスタマーサービスに相談したところ、郵便料金と差し戻し手数料はきちんと補償してくれました。
PayPalとしては、「未承認取引に対する協力をしてくれた」ということでした。
この記事では、eBayからの「MC010」という警告メールについて解説をしました。アカウントに関する警告であるため、それが自身のアカウントのことなのか、それとも、取引の相手方のアカウントのことなのかをまずよく確認しましょう。今回の事例は、バイヤー側のアカウントがハッキングされた場合の注意点を解説しました。万が一、未承認取引に対して、商品を発送してしまった場合でも、eBay/PayPalの発送先住所を使用していれば、代金は補償されますので、ご安心下さい。